【書評】『ウルトラマンをつくったひとたち』えいがかんとくになりたいお兄ちゃん思い出の絵本

Twitterに流れてきた紹介を見て、思わず衝動買いしてしまいました。

『ウルトラマンをつくったひとたち』

飯塚定雄 (著, イラスト), 田端恵 (著), 幕田けいた (著)／偕成社

『シン・ゴジラ』を見てからというもの、ゴジラ大好きになったお兄ちゃん。好きすぎて、ついには「オレ、えいがかんとくになる！」と言い出しました。この絵本はゴジラではありませんが、同じ特撮映像の制作を絵本にしたもの。お兄ちゃんが大喜びするのは間違いなし。

欲しい本はネットですぐ買える時代だけれど、でもあえて、本屋で探して買うのを楽しみにしている。

しかしコレは！即決！衝動の赴くまま購入！

小学生の頃こういう本大好きだった。ページを開くたびに、知らない世界を覗くわくわく感。
映画監督になりたいお兄ちゃんと一緒にわくわくしよう。 https://t.co/j0DlONvcKa

— ツクルビヨリ/FrameCue (@tsukurubiyori) 2017年7月7日

昼間届いたのだけれどこっそり隠しておいて、夜の読み聞かせタイムまで楽しみをとっておきました。

就寝時間となり、満を持して絵本を取り出し読み聞かせ！

「ウルトラマン」の制作スタッフ・デンさんが、監督を探して特撮スタジオの中を歩きまわります。昔の特撮制作現場の裏側をのぞき見ているようで本当にわくわくしてくる！

文字を読み終わってもページをめくらずに、ついついスタジオの細かなところを見てしまいます。

弟もテンション高めで、一緒に絵を見てはこんなのがある〜と楽しんだのですが…

肝心のお兄ちゃんがなぜか壁にもたれかかってテンション低め。

あれ？ゴジラじゃないからかな？

「煙こんな風にだしてるよ〜」「船、ここでひっぱってるよ！」

いろいろ興味を引きそうなポイントで声をかけてはみたのですが…

「ん〜」「あぁほんとだね」

と、いつもの元気はなく静かな返答のみ。

今日は眠いのかな？どこか体調悪いかな？とりあえず無理強いしても仕方ないので、弟と一緒に最後まで読んで就寝。

その間もずっとだまっていたお兄ちゃん。

布団にはいって電気も消して、ずいぶんたってからぼそりとつぶやきました。

「えいがって　どこでつくっているのかな？」

どこで？東京じゃないかな？

「そうか！そうなんだね！」

ここにきて初めていつもの元気な声がでました。

あぁ興味がなかったんじゃないんだ。

彼なりに、絵本から、文章から、いろいろなことを頭の中でめぐらせていたんだね。

著者でもあるデンさんが、ゴジラのスタッフでもあったことも見逃しませんでした。

直感を信じて購入してよかった！『オレ、えいがかんとくになる』お兄ちゃんの世界がまた少し広がったようです。

本当に映画監督になるのかどうか将来はわかりませんが、この絵本はお兄ちゃんにとって思い出深い１冊になりそうです。